ドッグ・ショーはこう見よう

かなり昔にUPした内容です。10年?くらい前かも・・・ (現在は 6/17/09)
dataが残っていたので、そのまま残しておきます。改めて読むと感慨深いかも。
新しいコメント(参考資料等)については、赤字や日付を記しておきます。

 

内容 (各内容をクリックすると詳しい説明へ)

参考書籍

T イヌと人との長い歴史

グルーマー No.12 1994年 JKC理事・神里洋氏 /ペットライフ社 

U イヌは人間の仲間
V ドッグ・ショーの始まり
W 文化として維持するために
X グルーマーの使命
(この部分を端折っていたのでUPしておきます 6/17/09)
Y グループについて・JKC グルーマー No.12 1994年 藤畑富男氏/ペットライフ社
Z ドッグショーの見方など・JKC JKCのホームページへ6/17/09)
[ グループについて・AKC AKCショープログラム参考(6/17/09)


グルーマー No.12 1994年 ペットライフ社


ドッグ・ショーって何だろう?
本来の意味を、あなたは知っていますか?
なぜ、ドッグ・ショーを開催するのか、その意義については、実は奥深いものが秘められているのです。
さて、イヌの原点に立ち戻って、もう一度考えてみませんか。


T. イヌと人との長い歴史

この4月に行われる本部展から、10グループ制が採用される。今までは8グループ制であったのが、2グループ増える。しかし、ただ増えるわけではない。
そのグループ構成メンバーも変るのである。

国により、グループ分けは若干違いがあり、日本ではこれまでに何度か変化してきたが、4月よりFCIの分類法に準じるわけである。
さて、なぜ10グループ制になるかというと、FCI加盟国でこの制度を実施していないのは現在日本だけとなるため。

この分類法は、まず、FCI公認犬種というのは340種類おり、このうち170犬種は猟犬である。大別すると、スポーティングとノンスポーティングとに分けられる。
更に生存、形態を目的に分けると39グループに分けられ、それを更に分類したのが、10グループというわけだ。つまり、このグループ分けは生存目的によってわけられているといっていい。
では、なぜドッグ・ショーが開催されるようになったのか、人とイヌの結びつきの歴史から紐解いてみることにする。


U. イヌは人間の仲間

紀元前までさかのぼる太古の昔、人間と暮らし始めたイヌは、人間の狩猟のよきパートナーであった。狩りという共同作業を通して、一緒に生きてきたのである。
そこで、ちょっと考えて欲しいのが、イヌは家畜かどうか、ということだ。家畜とは、人間が捕らえて食べるためや毛をとるためだけに飼われ、それぞれは進化をせず、その形態も種類もふえることはない。しかし、一部は食用にされているが、イヌはその形態も犬種も増え、人間の助力となるように、よきパートナーとして人間の意の赴くままに改良されていったのである。イヌは家畜の域をとうに脱し、人間との共存者になったのだ。

イヌは群れを作り、リーダーを決める狼を祖先に持つだけに、イヌは人間と結びついたときに、自ら野生を脱却、人間について大陸を移動し、世界に広がっていった。
そして世界各地の気候風土に合うように、それぞれの亜種(犬種)に進化していったのである。

環境に対して順応能力が高く、人間のパートナーとして世界を移動したとき、暑い地域、極寒地とあらゆる環境のもとに適したイヌができあがっていったのである。
そして、移動する先々で違った犬種と交配し、また新しい犬種が登場するといった具合である。しかし、当初は神のみぞ知る偶然から新種が誕生するといったことが、人間の最善のパートナーとして、意識的に目的を持って犬種同士を掛け合わせることになったのである。

そこには狩猟用、牧羊犬、闘犬、番犬といった具合に。更には鳥を追うもの、兎を追うものとそれぞれの狩猟目的に応じて人間はそれぞれ長けたイヌを持ち寄り、交配したのである。

そこに生まれたイヌは一種の雑種である。その時生まれた兄弟姉妹たちの名かには、両親の長所ばかり受け継いだもの、片方の親だけの長所を受け継いだもの、欠点ばかりを受け継いでしまったものなど、いろいろな血統がでてくる。その中から一番優れた個体を選び出して、優れたもの同士を交配させるのである。

人間による交配を何代も繰り返すうち、目的に合ったイヌが固定され、純粋種として認定されるのである。
自ら野生から脱出してきたイヌだけに、逆に野生にもどすのは無理な事である。イヌは、雑種であっても、人間と一緒にいるほうがいいに決まっているはずだ。
広い場所に一匹でいるのがいいのか、狭くても人間と一緒がいいか、それは考えてみるまでも無い。イヌ自らの歴史がそうさせているからである。
つまり、イヌは人間が手を入れてきた限り、人間がその繁殖を管理していかなければ、イヌたちは生きていけないのである。


V. ドッグ・ショーの始まり

四つ足の動物全般にいえることは、早く動ける体型を持った動物を 人間は美しく感じるということだ。馬にしてもしかり。つまり早く動ける構成を持ったイヌは美しいのである。

そのようなイヌを作成するのには、時間・お金・スペース・知識と、この4つがなければ困難で、それらを持っているのがヨーロッパ、特にイギリスの貴族であった。
イヌにしても、馬にしても、羊にしても、原産地からイギリスに渡り、改良され、いい血統となったものが数多く排出された。

いいイヌを作り出すためにはブリーディングを繰り返し、いい血統を作り出す。しかし、そこには思ったような血統が出ない事もあり、繁殖に使えないと判断したイヌは、淘汰ということになる。自然界であれば自然淘汰されるのが、人間が手を貸しているだけに、人間が処理しなければならない。いい因子を残すためには、それは必要なことなのである。が、貴族達もそこは人の子、やはり安楽死させるのも偲びないとなれば、それらはどうなるのかというと、繁殖ラインから外し、ペットとして生きることになるのである。

そして身近な人間がペットとして譲りうけることになる。そうなると、うちの子が一番ではないが、イヌ談義の際、うちのイヌのほうがいいということになり、じゃあ、ご主人様に見て頂こうという事になったのである。

つまり、思ったよりもいいイヌに成長した場合、交配に使えるわけで、繁殖に適しているかどうかを御主人が判断し、それではこのイヌと交配させてみよう、というところからドッグ・ショーが始まったといわれている。繁殖に使っていいかどうか、判定することが、いわゆるドッグ・ショーなのである。


W. 文化として維持するために

人間が作り出してきたものは、一つの文化である。イヌに関しても同じで、先人が作ってきた文化を守るのが大切なことであり、いい血統を絶やさず残すように管理することが必要になり、各国でケンネルクラブが出来たのである。

では、いい血統を残すためには何が必要かというと、種が生き残るためにはある程度の数が必要となる。そのためにはみんなに純粋種を飼ってもらうことが数の維持につながる。それはドッグ・ショーを開催し、いろんなイヌを知ってもらい、出場してもらうことが種の保存の大きな目的なのである。

ドッグ・ショーは一種のスポーツであり、オリンピックと考えてもらうといい。いいデータを残す事で次のステップアップとするのである。競う事でいい意味のライバル意欲が沸き、いい血統を作り出す事となる。
しかし、現状の日本のショーにおいては、ブリーダーや愛犬家の勉強不足から、乱交配され、首を傾げるようなものもなかにはいる。

特に、日本人はBISに強い関心がいくようだが、これは本来一種のお遊びであり、ショー・アップのための一つの手段なのだ。つまり、ショーで最も栄誉のあるものは犬種の中の最高賞であるBOBを獲得することなのである。

もともと犬種と犬種を比較するということはできない相談であり、また、比較する意味も無い、目的も体型も違うものを比べようが無いのである。だから、BOBから上は観客を飽きさせないためのショーなのである。

BISを決定させるためには、各グループのBIGのなかから、最もスタンダードに近いイヌを選ぶ。例えばハスキーはハスキーのスタンダードと比較すると80点、ゴールデンは85点、シュナウザーは87点、ヨーキーは90点といった具合にそれぞれのスタンダードと比較して点数の高いイヌがBISを獲得するのである。

良い血統を維持するためのドッグ・ショーであり、そのためには繁殖ラインとペットをきちんと分ける知識が必要だ。たとえラインからはずれても、人間にとってパートナーであることは変わりなく、雑種であっても性格が良く、健全であればそれはよき伴侶となりうるのだ。そして、ショードッグはというと、オーナーにとってはペットでもあり、さらなる喜びも与えてくれる、最高のパートナーといえよう。


X. グルーマーの使命(6/17/09 この部分を端折っていたのでUPしておきます

プログルーマーを目指すのであれば、先人が作り上げてきた”文化”を退化させることなく守っていくということが、グルーマーの大切な使命である。
多くのイヌは家庭犬として飼われ、人間の手を借りなければ生活していくことはできない。
ペットとして、健康に飼われるようにすることが、グルーマーの役割なのである。

また、家庭犬の場合ほとんどはバリカンをかけてしまうが、ひとつの文化として残すためには、例えばウェスティやシュナウザー、エアデール・テリアなどは剛毛が本来であるので、なるべく毛は抜くようにするとか、そのイヌ本来の姿を保つようにしていくこともグルーマーとしての使命なのではないだろうか。
特に、ショートリマーともなれば、イヌを作り上げていく使命があるので、責任重大だ。

さて、前述したようにイヌは骨格構成が良ければ速く走ることができる。歩様についても構成が良ければ歩幅が大きく、真っ直ぐがいい、決してローリングしてはならない。ローリングしてしまえば推進力が分散され、スピードが出ないのである。

これは審査の重大なポイントとなる。歩幅は前と後ろが5対5と同じ幅であることが大事だ。肩甲骨がよくねていることが十分な歩幅につながる。
肩甲骨が立っていれば、前足が伸びず、頚が短くなり、その分背が長くなり、その姿は不恰好なもにになる。つまり、イヌは骨格が一番重要なのである。

以上のことを念頭に置き、ドッグ・ショーを観察してみると、より一層理解できるのではないだろうか。
勝ち負けでショーを見ている現在、イヌと人との係わりから考えていくと、その本筋が見えてくるのである。


Y. グループについて・JKC

■第1グループ   -    シープドッグ、キャトルドッグ
(スイス・キャトル・ドッグを除く)
シープドッグは、牧羊犬を祖先に持つイヌ達で、共通しているのは行動が機敏で冷静な判断力を持ち、命令には従順であること。
キャトルドッグは、家畜を追い立てながら監視するのが仕事で、現在でもその祖先の気の強さや頑丈さを受け継いでいる。


■第2グループ   -    ピンシャー & シュナウザー、モロシアン犬種、スイス・マウンテン・ドッグ & スイス・キャトル・ドッグ、関連犬
ピンシャーもシュナウザーも鼠とりや家畜の警備に活躍し、活発で利口でいくらか荒い気質は現存している。マスティフ系の共通点は忍耐強く、力もちなこと。


第3グループ   -   テリア
小さめの害獣を追いつめ退治するのがテリアの仕事。もとは猟犬なため、テリア・キャラクターと呼ばれる激しい気性を持っている。


第4グループ   -     ダックスフンド
この犬種には2サイズあるが、毛質の違いによりさらに3タイプあり、細分すると6タイプある。


第5グループ   -    スピッツ、プリミティブ・タイプ
このグループは型に共通性のある犬種が集められている。原初的なままの体型や体質がこのグループの特徴。


第6グループ   -    セント・ハウンド& 関連犬種
獣猟犬でもこのグループの特徴は鋭い嗅覚を持っていること。


第7グループ   -    ポインティング・ドッグ
鳥猟犬のなかでも得意技があり、それが犬種名になっている。


第8グループ   -    レトリバー、フラッシング・ドッグ、ウォーター・ドッグ
隠れている獲物を追いたたせるのがフラッシング・ドッグ、撃ち落とした獲物を回収するのがレトリーバー、そして水鳥専門なのがウォーター・ドッグ。


第9グループ   -    コンパニオン、トイ
人間の愛玩犬としての歴史を持つイヌたち。


第10グループ   -    サイト・ハウンド   
疾走し、獲物を追いつめる獣猟犬たち。その姿態は優雅で古代のイヌを感じさせる。
↑アフガンハウンドはこのグループ


[.   グループについて・AKC


■Sporting Breeds - 鳥猟犬
ポインター、レトリーバー(フラット、ゴールデン、ラブラドール)、セター(イングリッシュ、ゴールデン、アイリッシュ)、スパニエル(各種)、ビスラ、など。


■Hound Breeds - 獣猟犬
アフガンハウンド、バセンジー、ビーグル、ボルゾイ、ダックスフンド(ロング、スムース、ワイヤー)、グレーハウンド、サルーキ、ウィペット、など。
※イタグレはToyグループ

Working Breeds - 作業犬
アキタ、アラスカンマラミュート、ボクサー、ドーベルマン、グレートデン、グレートピレニーズ、シベリアンハスキー、ロットワイラー、サモエド、など。


Terrier Breeds - 穴居害獣猟犬
エアデールテリア、ブルテリア、レークランドテリア、スコティッシュテリア、など。


Toy Breeds - 愛玩犬
チワワ、イタリアングレーハウンド、狆、マルチーズ、パピヨン、シーズー、パグ、ペキニーズ、など。


Non-Sporting Breeds - 非鳥猟犬
ビションフリーゼ、ボストンテリア、ブルドッグ、チャイニーズシャーペイ、チャウチャウ、ダルメシアン、フレンチブルドッグ、プードル(ミニチュア、スタンダード)、柴、など。


■Herding Breeds - 牧羊犬・牧畜犬
ビアデッドコリー、ボーダーコリー、コリー(ラフ、スムース)、ジャーマンシェパードドッグ、オールドイングリッシュシープドッグ、など。

 

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